2013年1月6日日曜日

第六回作曲家クラブ!

ひと月以上書いてない…。なんだか怒涛の師走でした。にもかかわらずしょっちゅうアクセスして下さってるロシアの人たち、アラスカの人たちありがとう。спасибо!thank you!あけおめ!

結局、第5回作曲家クラブの録音日記「録音編」も記せないまま、12月29日に第6回の発表会も無事に終わって早一週間。第5回で提出した「雨乞い」は思いっきりバンドの音(ドラム+エレキギター+エレキベース+歌)だったので、ドラムの録音苦労話とか、歌詞に思うこととか、あれこれ書きたかったけど忘れてました。

さて、第6回。当初のテーマは「その頃の僕らの心のベストテン第一位」だった。「今夜はブギーバック」の一節がそのまま作曲テーマという、毎度おなじみ斜め上のお題。締め切りも迫った12月中旬、メンバーの「お題がいまひとつワカラン、テーマ変えようぜ」という声に対し、会長が「つまりは『合唱』ってことです」と返答、最終的に「合唱」がお題となった。

90年代のJ-popっぽい曲調は第2回の「ニュータウン」と第3回の「飛・び・た・い」で自分の持ってるものを使い切った感じだったので、ここでまさかのブギーバックっていう、モロにモロなお題が来てしまって、こらアカンと思った。それでも、と何かしらネタがないかぼんやり探しながら過ごす日々。

同時に別のところでは、12月上旬にサウンドクラウドで知り合った(初SNS人脈!)トーマス君にも作曲家クラブを紹介していて、「今回のお題はブギーバックだから、リズムトラックとか作ってよ~」と、曲もないのに頼んでしまったり。

で、12月中旬、お題が「合唱」に変更になったけど、そんなこんなで最後までブギーバック脳のまんま挑んだ今回の作曲家クラブなワケです。

以下、ふんとう記

今夜はブギーバック、とは何ぞや。テンポ遅め、シンプルでメロウなコード循環の(執拗なまでの)繰り返し、とかでしょうか。音に関しては、後ろでなってるエレキのカッティング、ワウっぽいベースが気持ちいいと思う以外、キック、スネア、キックスネア!とか、他の楽器の音の良し悪しが全然わかりまへん。

本家ブギーバックは、C→D→Emていうコード進行を執拗に繰り返して、サビと平歌は旋律で分別されるのみ。ラップもこのコード進行に乗っかる。なんかもう、こういうのって変種のブルースちゃうかと思えてくる。いや確信に近くそう思う。ブギーバックのⅣ→Ⅴ→Ⅵm、決戦は金曜日のⅣM7→Ⅲ7→Ⅵmとか、とか、ブルース進行よろしく何べんも回して思いの丈をぶっつける新しいブルース。

というわけで、自分はCM7→B7→Em7→A7という変則決金進行(勝手に命名、決戦は金曜日進行)のカッティングリフをぐるぐる回しながら作り始めた。なんせブルースだもんで、なに歌ってもとりあえずはハマる。本当なら、最後までこの決金進行で踏ん張って、Aメロ・Bメロ・サビだとか、曲の構成の殆ど固めるべきだった。が、ギターを弾いているうちに思い浮かんだ展開がどれもええ感じに思えて、浮気してしまった。結局はサビと間奏部分が決金進行になった。辛抱が足らんぜ。

Aメロは、Am7→Bm7→CM7/Cm→B7→Em/CM7→B7→Em/Am7→D7→Em/というような進行(テンションの名前が分からなくてめっちゃ大雑把なコード名になってます。)が、ダッ、ダーッ、ダッッっとスタッカートする。このリズムは何となく思いついたけど、なんだかそれっぽい。

本当はこのまま決金進行のサビに戻って、オザケンよろしくⅤm(この曲のキー=Gなら、Dm)始まりのCメロを作ろうと思ってたけど、Dm始まりのパートを弾いてると、Bメロが出来てしまった。Dm→/CM7→Gm→/D7→B7→/Em→Am→B7/(超大雑把です)という進行。やっぱりケツはB7にしたかった。自分でも謎のコード(Gmって書いてる部分とか。あとD7もほんまはディミニッシュ?コードだと思う)が多すぎるけど、うまくいったと思う。

これでAメロBメロサビが出揃って、ひとまず曲の体をなした。でも歌詞がない。ここまで何の取っ掛かりもなく曲だけを先に作るのは珍しい。自分は曲先だけど、部分部分に浮かぶ未完成の歌詞のイメージに引っ張られて次の展開を繋げていって完成させるパターンが殆どだった。で、歌詞が一行もないこの時点で先のトーマス君のシェアハウスに遊びに行ってリズムトラックを作った。携帯のメールを確認すると12月25日ってなってる。締め切り4日前。ほんまにギリギリやなぁ。

トーマスとはほぼ初対面に近いし、イメージも完璧には伝えきれてないし(そもそもギターとドラムループしか入ってない仮仮仮トラックを持って行った)、3時間後にバイトやし、って感じではあったけど、トーマス君はabletonっていうソフトでサクサクと色んな音を出してくれた。仕事はやい!トーマス君ちで作ったリズムはAメロの淋しげな指パッチンとか、イントロのベースのワンショットで輝いています。

時間切れでバイトへ。歌詞のことだけ考える。ブギーバック脳の頭に何となくあったのはやっぱりパーティーのこと。でもポーボーイ(poor boy)の自分はパーティーをよく知らない。大抵そういう場所では所在無くて、いまひとつパッとしないまま家に帰るイメージだけがある。あぁ今日も世界はパーティー三昧だ。ならばそれを歌うのだ。以後、三日三晩考える。

そんなこんなで「ダンスフロアーのならず者」、発表当日の朝11時まで掛かってなんとか録り終えました。
昨年2月に第1回が始まった作曲家クラブ、当たり前のように続いたことに他人事のように驚く。何回も書くけど、1年くらい前の自分はまっっったく曲が出来なかったので、こんな無茶苦茶な企画を立てたのだ。2011年末、あやふやな誘いに乗ってくれたクバっち(クバユータ / Yuta Kuba)ジェフ君(Jeff Ichihara)ウェイ子ちゃん(会長)にめっちゃ感謝してます。うそがまことになりました。今回はトーマス君(thomaserwin)や友だちの歌い手しゅうへい君(Shuhei Nagayama)まで遊びに来てくれたり、過去にない人の集まりだった。なんかまた広がりそうな予感もする。あの場所と人たちにこういう素地を作ったのは間違いなく岸本さん。ナチュラルの2階でみんなの曲を聴いてるとき、岸本さんが一緒に聴いてくれてたらなぁ、と毎回思う。