2012年11月25日日曜日

第五回作曲家クラブ迫る

今日の18時から、毎月恒例作曲家クラブの第5回発表会がある。
前回発表されたお題は、「“へい”で始まるサビで始まる曲」だった。会長の出すお題は毎度予想がつかない。

で、今回も何とか曲を完成させた。なんだかんだで毎回提出出来ているっていうのは、(そもそも曲がちっとも出来ないからこの集いをやり始めた)自分的には世界の不思議のひとつといえる。

初っ端からアレですが、今回は失格になってしまう恐れあり。いや、確実に失格かなぁ。これまでのお題は「グラム」「ブガルー」「80'sディスコ」「ブラックバードっぽい曲」だった。これらのお題に共通するのは、全て「ジャンル」や「○○っぽさ」であり、曖昧模糊としたそれら呼称が意味する何ものかを、クラブのメンバー各々が独自に解釈し、「音」に注入して再現前させる、という試みであった。

だがしかし、今回のお題は『「“へい”(という歌詞)で始まる」「サビで始まる」曲』である。「サビ」の何たるかには解釈の余地が残されているが、“へい”に解釈の余地はない。逆に言ってしまうなら、“へい”で歌いだす曲でさえあれば、(それがサビだと主張することで)条件は簡単に満たせる。さてどうしたものか…以下、ふんとう記

元々発表会は11月11日に予定されていたが、先月末の時点で都合の付かないメンバーが出てしまって、11月25日に延期になることが決定していた。じゃあじっくり作るかというとそうはならない。これも不思議のひとつ。一乗寺での弾き語りが終わった11月上旬、ちょっと風邪で参っていたとはいえ、今回のお題に向けてギターを弾くことは出来たし、何となくギター触ってるときも頭の片隅に「へい」って文字は浮かんでいた。にもかかわらず。

うっすら感じていることを書くと、締め切りが設定されていて、さらにその締め切りが目前に迫っている時(今回なら11月19日から今日までの一週間くらい)、ようやく自分は特殊な(あるいは曲作りにおいて一般的な)状況に入っていたと言えるのではないか?と思う。今回の曲で弾いているギターリフやメロディ、コード進行や転調、実際に録り終えた今、やっぱりかっこよいと思うし、色々な閃きがあってよかった~やってよかった~と思うけど、締め切りも何もない環境でこれらの要素が断片的なアイデアとして降ってきても、自分は見過ごしてたんじゃないかと。見逃し三振でこれまでずっと「曲が出来へん出来へん」って言ってきてたんじゃないかと。そして自分は締め切り直前の、ハイでぐちゃぐちゃな生活が結構好きなんじゃないかと。

とにかく、ものづくりハイな時間に突入したのは11月19日の月曜日だった。当然“ヘイ”がなけりゃ失格間違いナシなので、頭の中で「ヘイ!」とか「へぇーぃ」とか言いながらギターを弾いていたと思う。その時書いてたアイデア帳のページを今あらためて開いててみると、、

It's My Cycle”←曲名
ジョーンジェットのブラックレザーのリフでラップ”←アイデア
“へい店長(Yes Yes Y'all) ねぇ店長(Yes Yes Y'all) ダイナモ取っ払ってよー〔ここまでマイナー/こっからメジャ-〕そしたら最高 もう最高 My Cycle It's 最高”←サビと思われる部分の歌詞

などと書いてあり脱力した。ママチャリからダイナモ取っ払ったくらいでそんなに最高かよ?自分で外せよ!ヒップホップはあまり知らない。スチャダラパーとかで聴こえてくる景気のいいあの掛け声は一体何?と思って「イエッセッショー」って検索して「Yes Yes Y'all」に辿り着くぐらい無知。そしてそれを臆面も無く使ってしまえるほど無垢。こんなことを真剣にやってたんか自分。日曜日の自分から見ても先週月曜の自分はまともじゃないぜぇと思う。悪くないぜぇ。

そんな調子の月曜日だったが、ギターを触っているうちになんだかいい具合のリフに巡り合ってしまう。ローコードのEがジャーンと鳴る、タフな感じのリフ。あぁ、こういうの好きやったなぁと思いながらしばらく繰り返し弾いていると、いかにもって感じのAメロへの展開が湧いてきた。E→Bm(D)→Aと一回やって、すぐメインリフE→D→Aに戻る。うわぁクレイジーホースみたい、最高や。まぁ「へい」の方は肝心のサビ出来てるし置いといて、と欲をかいてさらなる展開を考える。

うわ、いいのが出た。C→G→Dという、「ヘイジョー」っていう歌などに顕著な、所謂5度進行。タフな曲調にぴったりはまる。C→G→DときてAに行けば、E→D→Aのメインリフとケツが揃って気持ちE!だけども紋切り型じゃなく、歪でも変でも、自分がびっくりするような展開にしたい。欲張るなぁ。で、C→G→Dの次、ここでF#7!!!メロウネス!!!ここでDキーになる!!!これやっばい。このF#7の閃きで「It's My Cycle」を放置することが決まってしまった。タフとメロウの共存は可能か?いやー無理っぽいな、とかずーっと思っていたので、こんな感じで尻尾を掴んで幸せな気分になる。

となると、折角なのでこのまま体よくDキーの一塊に持って行きたい。この時点ではBメロはC→G→D→F#なので、Bm→Aとか気持ちいい。が、再び欲をかいてちょっと歪な展開でドタバタとサビに突っ込んでやりたいと思う。あれこれ弾いて、C G /D F# /G A# C /っていう3小節のBメロに落ち着く。歪~

ほんじゃぁサビだ、ってことで考える。ここらへんでDキーの本拠地Dがジャーンと鳴った方が気持ち良さそうなので、自ずとD始まりの展開を考える。オープンコードのDで始まってェ、Dの指のカタチを残したままベース音が下がっていってェ、という感じで。ここで単純にD→C#→Bとかやっちゃうともったいない。ので、D→C#→C→B→A#という半音下りをメロディと一緒に閃く。

続きをどうしよう。グラムロックが好きになって以来、アイデア一発勝負の、ややこしいコードを使わない、理論に裏打ちされていない転調が大好きで、いつか自分でもやってみたいと常々思っていた。一発目の転調(この曲だとEキー→Dキー)はちょくちょく思いついても、転調先のキーから元のキーに戻る術が見つからず、結局完成しないパターンが多い。今回も嫌な予感がした。しかもE→Dの(D→Eの)転調なんて多分聞いたことない。聴きもらしはあると思うけど。

解説の途中ですが18時にバイト終わり次第発表会へ直行するので、そろそろサウンドクラウドにプライベートで上げておいた音源をパブリックに変更したりリンク貼ったりせないかんので終わります。続きもちゃんと書こう。

とりあえず曲、投下完了!

――翌日――

さて発表会も終わり月曜日、朝から雨降り。雨乞いの効果テキメン
昨日途中でぶった切ってしまったので続きを。

この曲の構成を端的にまとめると、、

【A】
 E       Bm     /A              /E      D   A  /E      D   A   /
【B】
 C       G       /D     F#7    /G     A#  C /
【C】
 D       A       /C      G      /A#    E7     /
 A      F#7     /Bm   A7     /E          

という感じ。コードの名前がわからないのでシンプルに書いてるけど、このまま弾いてもちゃんと歌えるはず。目出度くDキーからEキーに戻ってこれた。どうでもええ人にはほんまにどうでもええことやけど、すんごく嬉しいです。

それでは録音編へ

2012年11月5日月曜日

ママチャリ改造(パート2)

今年4月、ガッタガタになっていた我がママチャリのボトムブラケット(BB)部分の左ワンだけバラして掃除して、しかしその日はどうにも右ワンが外せず、「近々うまいこと右ワンも外して、BB徹底掃除せなあかんな~」と思ってから半年が経ちました。そしてその半年間も主たる移動手段として毎日乗り続けておりました。ごめんなさいママチャリ…慣れてしまって案外乗れたよ。

で、このたびバイト先のメンバーで宇治あたりまで秋のサイクリングに出掛けることとなり、皆がスイスイ走る横でギーコギーコ鳴らしてたら流石にマズいマズ過ぎると思い、いよいよBB部分の完全分解を決意した次第。

ちなみにボトムブラケットにまつわる私の理解は
自転車直そうぜ の下のほうに書いてある程度で、
本文中で「前回、前回」と言っているのはコレのこと
ママチャリ改造(パート1) です。

以前の日記を見ての通り、前回、左ワン外しの時点で専用工具など無く、あり合わせの工具で無理矢理外したのだった。おまけに今回はチェーンカバーに覆われた右ワンも外す。

【まずはコッターピン抜き】
古いママチャリなので、クランクとシャフトの固定にはコッターピンが使われている。余談ですが避暑地軽井沢で乗ったサイクルモノレールもコッタードクランクでした。
軽井沢のサイクルモノレール
前回、左クランク(~左ワン)取り外しの際に相当苦労すると思われたコッターピン抜き、下調べの段階でバッチリの方法が見つかったので、そこまで苦労せずに外れたのだった。コッターピンよりも一回り大きい円柱をコッターピンの頭に被せてやって、万力で締め上げるという方法。今回もそれに倣って外した。思いついた人、偉大やわ。
この様な円柱と万力を使うやり方


【次に右ロックリング外し~右ワン外し】
ロックリング外しの専用工具(フックレンチ)はあるのだが、チェーンカバー(下写真、赤/黒の金属カバー)と干渉してしまい、どうしたって斜めにしか入らない、つまり使えない。
ちなみにチェーンカバーは右ロックリングで固定されている。チェーンカバー外す為に右ロックリング外す為にチェーンカバーが邪魔やないか!なんちゅう入れ子構造や!
とりあえずノミのような物をロックリングの凹部分に引っ掛けて、金槌でチョイチョイ叩く。右ワンは逆ネジってよく聞くけど、右ロックリングはどうなんやろ?と思っていたが、どうやら右ロックリングも逆ネジだった。
この向きで叩くと締まって行ったので、右ロックリングも逆ネジだったみたい
力加減の難しさに気が滅入りそうになりながら、何とか右ロックリングが外れた。
いよいよ右ワン外し。この凹部分にハマる工具が無いのは承知の助なので、再びノミのような物でチョイチョイ叩く。右ワンは間違いなく逆ネジやろ~、と時計回り方向に叩くもめちゃくちゃ固い。
右ワン凹部(奥のやつ)
最終的にクレ556を噴射しながらガンガンどついてようやく外れる。
汚い!あんこかうんこか付いてる!古くなったグリスに錆びやらホコリが付着してこうなってるんやろうけど、中からポロっと鹿の糞サイズのものが出てきて戦慄した。
ヌチャァ
しかし右ワンが外せてひと安心。戦慄と安堵。後は前回と同じやり方で左クランク~左ロックリング、左ワンを外せば、BB部分完全分解となる。

【遂にBB外れる】
外れた。とにかく汚い。4月に行った左ワンのみの分解洗浄~ベアリング交換以来、左ワンだけてシャフトを支え続けてきたはずなので多分ダメージも相当なもの。ていうか8年前に中古で買って以来全く手付かずだったことも踏まえると、相当タフなやつだと言えよう。分解されたBBを眺めながらちょっとセンチメンタルな気分になった。

かっこいい
ほんまはBB自体を交換したいとも思うけど、サイズも測ってないし、コッタードクランクに若干の愛着まで出てきてしまっているので、出来る限り綺麗にして再装着することにする。

【再装着】
バイトの時間が迫ってきたので、ここから写真を撮っていない。左右のワンにグリスを盛ってベアリングを敷き詰め、シャフトを通して車体のBB受けに装着。この際ポイントとなるのが球当たりの感触だった。右ワンは固定とのことなので、締まるとこまで締めてしまってから、左ワンの締め具合で球当たりを調整する。前回同様、左ロックリングを締める際の左ワンの共回りも考慮に入れて締めていく。シャフトを指でクルクル回してみて、ガタつかず、かつスムーズでヌルヌルな感触になればオッケイかと。で、コッターピンを打ち付けて完了!あ、チェーン引き(いや限界まで伸びてるので交換か)までは出来なかった。

試乗の時間も無くなってしまいそのままバイトに行ったのだが、ひと漕ぎ目からめっちゃくちゃスムーズだった。こりゃたまらん。スイー、スイー(無音)。今回、3時間あればなんとかなるって事がわかったので、これからもしょっちゅうバラせばいいと思う。

2012年11月4日日曜日

バンドやろうぜ

昨日は龍谷の学祭へ無料ライブを観に行ってきた。出演は曽我部恵一バンドとN'夙川ボーイズ。あ、先週日曜の喫茶のんライブの日記書いてないのに…

起きたら15時。龍谷(深草)遠いし、開場が17時とはいえ整理券とやらは朝から配ってるらしいし、あ~どうしよ、今から行ってマトモに観れるか?帰りも寒いで、とか思ってしまう。そうそうついこの前はボロフェスタのメトロでやってたオールナイトのやつ、田我流とかシャムキャッツめっちゃ観たかったのに、自宅でのウダウダした気分に負けて行けなかった。こういうのが歳を取るってことやと、老け込むってことやと思った。このまま死にたくない、のでチャリにまたがる。案の定ペダルをこぎ出すとすぐに気分が晴れる。あ~出てきてよかった。

なぜか40分足らずで深草キャンパスに到着。会場の中央常設ステージまわりはえらい人だかり。整理券持ってる人から順番に会場内に入っていく。多分1000人弱は居たんちゃうか。自分は手ぶらなので一番最後に入る。ブロックとかに分かれてるワケではないので、そこそこ前の方まで行けた。

1バンド目は夙川ボーイズ。
ファースト(「キャンディーピープル」入ってるやつ)とセカンド(「物語はちと?不安定」入ってるやつ)までしか知らんけど、キンブラ仕込みのガレージ感性で80'sっぽいチカチカした曲をやってて、初めて聴いたとき(「物語はちと?不安定」のPV観たとき)うっわーと思った。なので今回の曽我部恵一バンドとの組み合わせは嬉しい。

その後メジャーから2枚くらい出てるし、知らん曲が多かったけど、学祭セットリストなのか?めちゃくちゃキャッチーな曲が多くて良かった。コーラス掛かったギターの音なんかも自分にとっちゃ新鮮で気持ちよかった。映画にも使われて代表曲な感のある「物語はちと?不安定」がセットリストの一番最後。ギターソロの部分でシンノスケ氏が照明吊ってる単管に上ってソロを弾いたり、マーヤが開場をぐるっと囲む円形屋根の上を一周走って回ったり、学祭ならではって感じのライブを久々に観て嬉しくなってしまった。
思わずパチリだよ。単管に登るシンノスケボーイ氏

2バンド目は曽我部恵一バンド
ファースト、セカンドの感じがあまり馴染まなかったけど、この春出たサードがめちゃくちゃ最高でライブ観たいなーと思っていたところだった。夙川ボーイズが終わって照明が落ちて、暗がりのステージ上でバンドメンバー自らドラムセットやアンプのセッティングをしている。かっこいい。何年か前に心斎橋で観た時、二人のギタリストはフェンダー系のツイードのコンボアンプを使ってたように記憶してるけど、今回のギターアンプは全くの謎。キャビは恐らくロゴを剥がしたマーシャルのやつかな?と予想出来たものの、ヘッドがすごい。ラックサイズで前面は真っ白なパネル、その真ん中に黒いボリュームツマミが一個ついてるだけ、というアンプ。しかも二人とも。一体何なんやろ、どっかのオーダーメイドかな??とか思っていたら1234ジャカジャーン!と曲が始まった。痺れてオシッコちびりかけた。イレギュラーな会場やのにマイクチェック等の外音・モニター音を一切出さず、暗がりからいきなりカウントいきなり一曲目。めちゃくちゃかっこよかった。同日同時刻の精華のスチャダラパーと迷ってたけど、エレキギターの音が聴きたくてこっち来てよかったと思った。

こちらも学祭セットリストで新作からは2曲だけ。そのぶん新旧のキラーチューン満載で、すっかり忘れてた「永い夜」って曲とか「青春狂走曲」とか、不意打ちに演奏されたようで熱くなった。やっぱバンドはいいなぁ、とつくづく思った。

深草からの帰り道、熱い気分のまま何かCDレコード欲しい、熱いのをくれ!と、(20時回ってたので)タワレコに行く。何故かヒッポップ買ってしまったけど、これもバリヤバイ~