ゆうべツイッターで「 #想い出のレコード店を語って自慢しよう」っていうハッシュタグがすんごい盛り上がっていた。基本的にはもう店をたたんでしまったレコード屋さんにまつわる想い出で、ツイッター人口の多さからか東京の話が多かったけど、読んでるだけで今すぐレコ屋に行きたくなるような話だらけだった。
レコード屋さん(中古レコ屋)って不思議やなーと思う。産業分類としては「中分類60-その他の小売業」になるんやろか。中古品やし、日本レコード協会の言う音楽産業市場だとか、あれこれのランキングだとかの数字には含まれてないはず。大きな動向とは無縁の物静かな場所。とはいえ、音楽の深みにはまるにつれ、中古レコード(や中古CD)から探すって選択肢は必然的に増えるやろうし、いま音を出してる音楽家たちが「新譜だけディグしてます!」ってのも考え難い。中古レコードが音楽を回してると平気で思える。
アマゾンは?ヤフオクは?って話になるけど、何故か自分はそのどちらもあまり使ってない。なんでやろ?ビニールジャンキー(蒐集家)たちのインタビューとか読んでても、欲しいものは手に入れる!と割り切って積極的に使ってるっぽい。でも思えば自分は、アレとコレを探してて、幾らまでなら出せる、みたいな感覚ではレコードを買ってないのかもしらん。これまでの暮らしの中であっちこっちからツマミ食いで仕入れた、何とはない情報の堆積(そしてそれらは全く体系化されてない)が自分の中にあって、レコ屋ではいつも膨大なレコードをめくりながら、ピンとくるやつが引っ掛かるのを待ってるという感じ。メディア論でプッシュ型/プル型って話があるけど、レコード買いにも当てはまる気がする。「おれはこれが欲しいねや」ってアマゾンとかヤフオクで決め打ちする「プル型」、何の身構えもなくレコ屋に行き、めくられてくるレコジャケ(遠い過去からの見当外れのプレゼン)の中から、自分に引っ掛かる一枚を待つ「プッシュ型」。どっちかに完全に分類出来るってことではないけど。
当然、昔のニューオリンズ音楽聴いてみたいなって気分の時に、数年来気に懸けてたガレージのコンピと出くわしてしまう(そして買って帰ってしまう)ような事が多々あって、それは普通の買い物で例えるなら歯ブラシ買いに出てペンキ買って帰るくらいの違いがあるんやけど、だからこそ、到底繋がりそうに無かった思考回路のミッシングリンクになったりする。あぁ、ほな、お歯黒にしよか、みたいな。
そんなこんなで、これからもレコード屋さんに足を運んでノンキな迷子になりたいぜと思った次第。
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