2012年4月10日火曜日

サウスサイドを歩く

バイトもなく何の予定もなくなった土曜日、大阪に遊びに行った。実家にも滅多に帰らんから大阪の町めっちゃ久しぶり。

新世界へ。
阪急淡路乗り継ぎで590円1時間弱、堺筋線の恵美須町で降りて、通天閣の真下をうろうろしながら、腹ぺこの我々は節約のことなど忘れて串カツ屋に入ってしまう。串を待ってる間のキャベツとビール最高にうまい。串カツも土手焼き丼もビールもうまい。外の席で食べてると、ビニールカーテンで仕切られた通りの向こうに朝日劇場が見える。出演者ののぼりとか看板の色遣いとか売り文句とか、ああ知らない町にやって来たんやな~という気分になる。ポルノ映画館の新世界日活て、千本日活の系列かな。

天王寺動物園へ。
再び歩き始めると天王寺動物園の入り口が見えたので、入場料なんぼか見てみよか、と近寄ると500円だった。檻に入れられた沢山の動物たちを人間様が勝手に可愛いとかキモイとか言いながら眺めて回る仕組みになっているので、それについて一向に考えのまとまらない自分は妙な気分になりそうやから普段あまり近付かぬように暮らしてたけど、そんなんじゃダメだよ、動物園を観察してやればいいんだよ、とか思いながら動物園を歩き回る。そしてやはり「キウイかわいい~」などと思う。目的する意思(それは手段の母)の獲得と、言語や道具の発明により、自然状態を改変し支配できると気付いてしまって、純粋な本能を失くしてしまった人間。本能を失ってこその人間。檻に入った動物を眺めて回ることも、動物の皮を着飾ることも、動物を狩ることも、どこまでが「必要な」必要なのか、もう誰にもわからない。そしてやはり「ペンギンかわいい~」などと思うことも。

動物園を出て再び新世界をコーヒー飲みたいコーヒ-飲みたいと思いながら歩いていると、最も好みのタイプの喫茶店があったので入る。 喫茶☆スター。「演劇グラフ」という雑誌が置いてあったので読む。巻頭特集の役者さんがインタビューで語ってた自身の半生が大概破天荒でめちゃくちゃ面白かった。

日本橋電気街へ。
恵美須町まで戻って、堺筋を北に上り日本橋電気街を目指す。目指すといっても恵美須町の駅から見えてる阪神高速をくぐるともう右手にでっかいジョーシンがあって、そのあたりを南端に、北は日本橋三丁目の交差点くらいまでの範囲に日本橋の電気街はある。電器屋よりヲタショップより、なんつってもレコード屋がたくさんあるのだ。もう夕方になってたので、一筆書きで回れる範囲のレコ屋をいくつか、かけ足で見て回る。

ミントレコード2号店へ行く。
新しいレコ屋出来てるやん!と思ったけど、堺筋沿いに移転したお店らしい。とりあえず「日本の○○」コーナーだけ見る。時間が無いときは日本語歌唱レコード最優先で間違いない。 自分は何も見つけられへんかったけど、一緒に行ったかおるさんが人生初のアナログ盤に小川美潮という人のレコードを800円で買ってた。購入後に「『つぐみ』の主題歌入ってたらええねんけどなぁ」と言うので、「レジで検盤させてもらえるから、そこで歌詞カードとかチェックできるねんで」と告げると、「はよ言うてよ!」とのこと。無事「おかしな午後」は収録されていた。よかったねえ。

エイトビーターへ行く。
ここでもまず「日本の○○」を見る。「シバ/青い空の日」のURCオリジナル、歌詞カード欠品が1800円。オレカン(オレンジカウンティブラザーズ)のセカンド?帯付き歌詞カード付きが1800円。迷いまくってシバを買う。いつかまた行く日までオレカン残ってますように。

ファンハウスへ行く。
近年楽器が増えてたけど、さらに楽器が増えてて、なんかでかい音で試奏してる人までおって、もはや楽器屋にも見える。全部は見られんかったけど、やっぱり一番好きな感じの品揃えのお店。あ、ファンハウス向かいの喫茶店バロックがなくなってた。日本橋ウォーカーの際は必ず一服してた大好きなお店。しょぼくれる。

蒼月書房へ向かう道すがらルービックレコードへ行く。
ナカとか大十とかサウンドパックとかディスクJJとか、所謂日本橋っぽい「町のレコード屋」然としたお店とは異なる視点の品揃えな感がある。でもだいぶ前、ブッカーTと嫁はんのプリシラとで作ったレコードを安く買ったことがあるので素通り出来ないのだ。チラっとだけ見て出ようとしたら、新入荷コーナーの横に「新品LP500円均一」というすごい箱を見つける。「うそー、うそー」と言いながらホリーズの知らんやつとかアオクソモクソアとか2000円分買ってしまう。どういう仕組みなんやろ?カット盤とも違うっぽいし。

蒼月書房に行く。
そろそろお金使いすぎかなぁと思い始めたので、薄目で本の背を眺める。棚の下にレコードも置いてあって、何気なく見ていると謎の自主盤が500円で売られている。「ROMANTIC THEATER あのうぼく…/田舎娘印粉石鹸 強奪事件」という。バンド名(劇団名?)と作品タイトルがこの組み合せで合っているのかさえよくわからない。新世界で遊んだ帰りに、思いっきり通天閣ジャケ写の自主盤に出会って喜ぶ。そして買う。ポリドールから出ているけど、たぶん噂に聞くところの委託制作盤ってやつなんかな。まだ聴いてない。

堺筋沿いの中古ビデオ屋、日本橋道楽に行く。
初めて見つけたときはでかい店内に100円そこらの中古VHSが棚一杯、天井まで並んでいて、もうなんか怖かった。最近は中古VHSは奥に追いやられて、それなりの値段の中古DVDが増えていた。サンセット通りの暴動のVHSと、RADIO ON、東京ロッカーズ、ジョイディヴィジョン映画のDVD、計4本で1200円。サンセット通りが700円やから、残りのDVD3本で500円。やっすい。まだ一本も観てない。

日も暮れたので日本橋ウォーカーはこれでお終い。
かおるさんが行きたがってた道具屋筋行ったり戎橋でたこ焼食べたりして京都へ帰ってきた。大阪たのしや。

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